「バイブコーディング」という言葉が広まる一方、その多くは本質的な使い方ではありません。
Anthropicコーディングエージェント研究チームのEric Schluntz氏が、公式カンファレンス「Code with Claude 2025」で語った内容をもとに解説します。
バイブコーディングの定義(Anthropic公式)
コードを1行ずつ確認せず、AIに信頼して委ねること。動作を検証するのであって、コードをレビューするのではない。
CursorやCopilotで補完を使うだけではバイブコーディングではありません。 開発者がモデル出力を行単位でレビュー・修正している場合も、旧来の使い方です。
実践の流れ
多くの人は「即座に実行させる」ことを優先しますが、Schluntz氏が推奨するのは実行前のコンテキスト準備に15〜20分投資することです。
❌ 従来:
「○○を実装して」→ コード生成 → 修正の繰り返し
✅ バイブコーディング:
コードベース探索
↓
関連ファイル特定
↓
実行計画を共同策定(15〜20分)
↓
すべてを1プロンプトに集約
↓
実行(ほぼワンショット)
コンテキスト準備に時間を使うほど、実行品質が上がり修正コストが下がります。
開発者の役割転換
Schluntz氏の表現:「自分がClaudeのプロダクトマネージャーだと考える」
| 旧来の役割 | バイブコーディング後の役割 |
|---|---|
| コードを書く | 仕様・コンテキストを整える |
| コードをレビューする | 動作・結果を検証する |
| 実装の詳細を把握する | システム設計と判断をする |
「Claudeに何ができるか」を問うのではなく、「Claudeに何を与えられるか」を問うマインドセットが重要です。
向いている場所・向いていない場所
| 向いている | 向いていない |
|---|---|
| 末端の関数・補助コンポーネント(リーフノード) | コアアーキテクチャ・基盤システム |
| 他のモジュールから依存されない独立した機能 | 深い理解が必要な共有ロジック |
Anthropic社内での実績
Eric Schluntz氏のチームは、約22,000行のコード変更を本番の強化学習コードベースにマージ。ほぼ全行がClaude Codeで生成されたコードです。
また、Claude Codeの作者Boris Cherny氏は2024年11月以降、全コードをClaude Codeで生成。1日20〜30本のPRを出荷しています(Lenny's Newsletter インタビュー)。