近年、フリーランスとしての働き方が注目を集めています。
特にランサーズのようなプラットフォームは、多様なスキルを持つプロフェッショナルにとって、自分のペースで収入を得る絶好の機会を提供しています。
この記事では、私の経験をもとに、ランサーズで成功するための実践的なアプローチを共有します。
その中でもインバウンドマーケティングに特化した記事になります。
これからフリーランスで収入を得ようという方以外にも、自分から提案営業するのは苦手という人にも、メリットのある記事になるでしょう。
記事更新履歴
2023/11/15公開
経歴の紹介
私(Mujin(ムジン)@IT業務改善&ECサイト改善コンサル|合同会社ムジンケイカクプロ代表(@MKP3share)さん / X)
私はECサイトのコンサルティングを行う専門家として、ランサーズで多くのプロジェクトを手がけてきました。
ここでは、その経験を活かして、他のフリーランサーがランサーズで成功するための戦略を紹介します。
媒体選択の注意点
説明にランサーズを媒体に選択していますが、活動の媒体はどこでもいいです。
この記事は、ランサーズを持ち上げるちょうちん記事ではありません。
いろいろなプラットフォームを使ってみたが、ランサーズのシステムがその中でも比較的柔軟だったという消去法に基づきます。
フリーランスとしてマネタイズの自信がない人へ
私もないから大丈夫。
私が持つどのスキルも、もっとトップがいることを知っていて、もっともっとすごい人も知っています。
フリーランス活動やマネタイズに必要なことは、他人と比較して自分の存在を小さく感じることではありません。
競合の中で自分が輝けるなにかを見つける旅のようなマインドが役立つでしょう。
実績と信頼性の証明
ランサーズでの成功を語る上で、実績数値の提示は非常に重要です。
私が代表を務める合同会社ムジンケイカクプロでは、伴走型の作業支援を通じて、多岐にわたるプロジェクトを成功に導いています。
業務改善、サイト改善、VBA、Pythonプログラミング、SEO対策、マーケティング分析など、幅広い分野での支援を行っています。
独自のアプローチとマイペースでの成功: 実績の紹介
ランサーズでの私の活動は、一般的な営業スタイルとは異なります。
ここで私のランサーズ上での実績を紹介しますが、特筆すべきはその達成方法です。
以下の実績は、ほぼパッケージ経由で得られたものです。
パッケージとは、サービスプランを公開してクライアントの連絡を待つ形になります。
これは、私が提案営業をほとんど行わず、待ちの営業スタイルを採用していることを意味します。
しかも、来る者も拒むというスタイルで、契約するクライアントを選んできています。
実績値
以下はランサーズのものです。
これ以外に収益化としてはココナラ利用や、自社の直クライアント案件(クライアントがランサーズ実績を見ており事前に信用を得た場合もある)もありますが、本記事では割愛します。
2021年1月から2023年10月まで
- 総獲得報酬: 4,651,421円
- 実績数: 105件
- タスク数: 5件
- 月額契約継続期間: 1年5ヶ月
- 評価: 良い評価85件、悪い評価0件
- 完了率: 100%
- タスク承認率: 80%
- リピーター数: 13人
1件100万円超えの案件をこなす会社もありますが、私にとっては上出来の結果で成功といえます。
また、認定ランサーとしてのポジションや、Shopify Gold Badgeの保有、本人確認、機密保持確認、電話確認、ランサーズチェックを完了しており、これらは私の専門性と信頼性を裏付けるものです。
このような実績は、ランサーズを利用するクライアントにとって、高いレベルの専門知識と信頼できるサービス提供者であることの証明となります。
合同会社ムジンケイカクプロとしてのこれらの成果は、ランサーズでの活動がいかに成功しているかを示す明確な指標です。
インバウンドマーケティング
「待ちの営業」や「問い合わせ待ちの営業スタイル」は、一般的に「インバウンドマーケティング」と呼ばれます。
これは、顧客からの問い合わせを待つ受動的な営業アプローチであり、顧客が自ら企業や商品を見つけ、コンタクトを取ってもらうことを目的としています。
コンテンツマーケティング、SEO、ソーシャルメディアマーケティングなどを通じて潜在顧客の興味を引き、自然な流れで顧客からアプローチを受けるよう促す手法です。
インバウンドマーケティングを実施する理由
このアプローチの背景には、私がクライアントを選んできたという事実があります。
弊社では、どうしても私に依頼したいと考えるクライアントのみを選び、全力でサポートする方針を取っています。
この選択は、ただ単にビジネスの効率化を図るためだけでなく、私の体調を考慮した必要から生まれました。
実は、ランサーズでの活動を始めた後、私は「胸椎ヘルニア」と「黄色靭帯骨化症」を併発し、指定難病患者と診断されました。
このため、フルタイムでの稼働が困難であり、マイペースで仕事をする必要があります。
多くの人は「マイペースで稼ぐこと」は難しいと考えがちですが、私の経験はそれが可能であることを示しています。
指定難病患者である私がこれを実現できたのですから、健常者にはより以上の活動ができるはずです。
ランサーズでの成功の秘訣
ランサーズで成功するには、まず自分の得意分野を明確にすることが重要です。
私の場合、業務改善、サイト改善、VBA、Pythonプログラミング、SEO対策、マーケティング分析などのスキルセットを持っています。
これらのスキルをどのように活かすかが、ランサーズでの成功の鍵となります。
実績を積む
私のランサーズでの総獲得報酬は4,651,421円に上り、実績数は105件です。
月額契約は1年5ヶ月にわたり継続しており、評価は85件、完了率100%、タスク承認率は80%です。
リピーターは13人に上ります。
これらの数字は、私の提供するサービスの質と顧客満足度の高さを示しています。
最初の案件に参加
最初の案件は、確かアンケート調査の協力だったかと思います。
手頃な案件から始めて、ランサーズのシステムに慣れることを意識しました。
よく内容を知らないシステムは、誰しもうまく扱えません。
これは真理です。
ランサーズ上で「初心者に優しい」というフラグが弊社に付与されたのも、ランサーズ初心者のクライアントに、規約の注意点や、機能の使い方を繰り返し説明している結果だと思います。
また、スポットの作業が好きなこともあり、スポット作業に参加して実績ができていきました。
活動開始時点では、高評価を貯めようとは思っていませんでしたし、貯まるとも思っていませんでした。
ひとつの案件が成功すると、クライアントが忙しい中、ランサーズ上で評価をしてくれました。
それにひとつひとつお返事をしていたところ、次の案件の依頼が舞い込むという好循環ができていきました。
市場調査の重要性 : ニーズと競合の理解
ランサーズでサービスを提供する前に、市場のニーズを把握することが不可欠です。
あなたが展開しようとするサービスが、既にランサーズのカテゴリにあるか見てください。
提供を検討しているサービスがプラットフォーム内のどのカテゴリに属するかを特定し、そのカテゴリ内で上位に位置するサービスを調査します。
それらのサービスが上位にあるのは、それだけ需要が高い証拠です。
ニーズがあれば競合も多い
高い需要は激しい競争を意味しますが、ここにチャンスがあります。
その中で差が出せれば案件が獲得できます。
自身のサービスに独自の価値を付加することで、競合の中でも目立つことが可能です。
逆にロングテール戦略で、ニッチなサービスを展開することも、市場での差別化戦略として有効です。
ロングテール戦略を用いて細分化されたニーズを満たすことで、特定のクライアント層にアピールすることができます。
競合分析 : ニーズと競合の理解
他社が、どの程度の費用でどういったサービスを展開しているか、ざっと把握したほうがいいでしょう。
しかし、私はこの作業を行っていません。
競合分析を行わなかった理由
私自身は他社のサービスプランを見ていません。
そのため、ランサーズ上の他の競合が何をしているのか、全く知りません。
私は会社設立前から、長年フリーでIT関連の作業をしていたため、独立前から既存のクライアントや知人がいました。
その既存クライアントからよく「(他社の)ECコンサルがこんなことをいってくるが不満だ」と、具体的な不満をよく耳にしていたのです。
どのクライアントも同じような不満をいっていることから、「ECコンサルのニーズがあるが、どうやら多くのコンサルが、クライアントのことを考えず作業効率だけを考えているようだ」とわかりました。
もっと具体的にいうとECコンサルは「こうしろ」と命令してくるが、クライアントが「できない」というと「やれ」といってくるだけ。そこに不満がある。
他社と差別化する部分として、「伴走型」で相手の状況に合わせてヒアリングを重ねることを重視しようとなりました。
しかし、この考え方は「ぱっと依頼して、さっと仕上げる」ことを目的としているクライアントには向きません。
伴奏型は、相手の応答や作業結果を待つことにもなり、双方に作業時間がかかるのです。
成果は出やすいですが、作業効率は悪いといえるでしょう。
伴走型の作業支援とは
私の会社、合同会社ムジンケイカクプロでは、伴走型の作業支援を重視しています。
これは、クライアントと密接に協力し、彼らのニーズに応じて柔軟に対応するアプローチです。
具体的には、業務プロセスの改善、ウェブサイトの最適化、プログラミング、SEO対策、マーケティング戦略の分析といった分野で、クライアントの目標達成を支援しています。
これは、自分のできることをそのままサービスプランとして提示しても、クライアントが興味を持ってくれないだろうと考えたためでもあります。
自分の特徴を明示する
伴走型で作業支援すると明示すればサービスの特徴になります。
クライアントも「状況に合わせて対応をしてくれるだろう」と想像してくれるのではないか?と考えました。
私がアウトソーシングする上で気をつけていることが、まさにそこなのです。
利用者としてサービスパッケージを見る時に、「こちらの状況を汲み取ってもらえるか?」が大きな要素だからです。
このアプローチは、単に私のスキルを羅列するのではなく、クライアントが直面する独特の状況を理解し、それに合わせたサービスを提供したいために生まれました。
私たちのサービスが、クライアントの現実的なニーズと密接に結びついていることを明確に示すことで、クライアントに安心感を提供します。
また、自分自身がアウトソーシングサービスを利用する際に重視する「作業者の柔軟性と共感力」を、私たちのサービスの中心的な価値として掲げています。
クライアントがパッケージを見て、「この人なら私たちの状況を理解し、適切なサポートを提供してくれる」と感じてもらえるように、サービスの特徴を明確にしています。
クライアントが困っていることを考えてみよう
クライアントは、「自分でできないこと」を依頼します。
これは誰でもわかると思うのですが、相手の立場になってサービスを作れていない人はたくさんいます。
私の場合、自社に必要な作業はほぼ全て自分でできますが、時間がないのです。
このケースだと、作業者に求めることは作業スピードだと思うかもしれませんが、そうではなく、作業の正確性だったりします。
これは顕在ニーズが「作業速度」だとしても、潜在ニーズは「作業の正確性」である場合です。
作業の手戻りがあれば、その分、応対の時間がかかりますからね。
少ないコミュニケーションで、手戻りの少ない作業をしてくれるとわかるサービス提供者を探します。
ライターに作業依頼する例
相手の立場になってサービスを展開するべきです。
例として「弊社で販売しているサプリを紹介する記事がほしい」場合、ライターに求めることとして「サプリ記事の実績がある」「価格に透明性がある」「専門性がある」と、ポイントを絞って検索します。
パッケージの画像や説明文で、上記の内容に触れていることが第一条件になります。
そこで実際にランサーズのライターカテゴリを見ていくと、以下のような特徴があります。
- ライター歴何年
- 過去に執筆した記事本数
- 何の専門でどんな記事がかけるか
- どんな人向けの記事が得意か
- 記事のスタイル(インタビュー・LP)
- 得られるメリット(集客・コスパ・短納期)
しかし、パッケージのいくつかに「徹底的にヒアリングをする」「コミュニケーションを大切にする」と明言されているパッケージがありました。
私なら、自分のニーズに合っているので、そのサービスに依頼します。
パッケージ画像のコツ
ランサーズに限ったことでもありませんが、自社サービスを表現するバナーを作ることがあると思います。
このパッケージ画像は第一印象になるのですが、ここでごちゃごちゃとした構図で作る人がいます。
クライアントは、この画像を一瞬しか見ないわけです。
ユーザーにメリットがあるとひと目でわかる画像と、自分のいいたいことを並べた画像、どちらが印象に残るでしょうか?
ある成功者の例を見せてもらった時に、落ち着いたトーンで、キャッチコピーがわかりやすい構成になっていました。
高額のサービスのため、そういったデザインにしたという背景はあるものの、シンプルでわかりやすく、見る人のことを考えているとわかります。
わかりやすいように極端な例を作成しました。
目を引くこととユーザー目線で伝えたいことを記載してください。
サービス内容のライティング
ライティングは、サービスを市場に提示する際の最も重要な要素の一つです。
たとえ文章を書くことに自信がなくとも、以下のポイントを押さえておけば、魅力的なサービスの紹介が可能です。
ここを抑えておけば大丈夫。
それは、
- 何ができるか
- 自分が何者であるか
- サービス内容(納期なども記載)
- 期待される成果
- 過去実績
- 他社にない強み
- 免責
です。
何ができるか
提供するサービスの具体的な内容と範囲を明確にします。
顧客が何を期待できるのかを簡潔に伝えることで、関心を引きます。
ちなみに、案件が取れないという人のパッケージを見てみると「サービスに関連性のない自分の話」が冒頭に書いてあります。
さらに、よくないなと感じる書き出しは「このサービスはここが最先端の技術ですごいんだぞ」です。
そうではなく、クライアントの課題が解決できるかどうかです。
文章の1行目は、2行目のためにあります。
次の文章を読みたいと思ってもらうには、自分事であると思ってもらわなければなりません。
自分が何者であるか
あなたの専門知識、経験、資格を提示して、なぜあなたがそのサービスを提供する適任であるかを説明します。
サービス内容(納期なども記載)
サービスの詳細と共に、具体的な納期やプロセスを記載します。
透明性を持って情報を開示することで、信頼を築きます。
期待される成果
サービスを利用することで顧客がどのような結果を期待できるかを具体的に示します。
可能であれば、数値や事例を用いて成果を視覚化します。
よくあるアンチパターンは「実績多数」です。
ここで「実績10件」と書いてあったらどうでしょうか?
少ないと感じますか?
ならば、SEOに特化した記事で、狙ったキーワードの検索上位表示「実績10件」
さらに「100件」と「多数」ではどうでしょうか?
過去実績
あなたのサービスがどのような成功をもたらしたかの事例を共有します。
これには数字やクライアントの推薦が含まれるとより説得力があります。
私の場合は、「クライアントに実際に言われたこと」を掲載することがあります。
他社にない強み
競合と比較してあなたのサービスがどのように優れているか、ユニークなセールスポイントを強調します。
マーケティングでいう「差別化」なのですが、差別化の間違いとして「全く違うことを行う」「付加価値をつける」の解釈の違いがあります。
差別化はマーケティングの重要な概念であり、市場で際立つための戦略です。
しかし、誤解があります。
それは「全く異なるサービスを提供すること」と「単に付加価値を加えること」が、必ずしも効果的な差別化につながるわけではないという点です。
差別化とは
差別化とは、必ずしも業界の標準から逸脱することを意味しません。
実際には、既存の市場で期待される基準を満たしつつ、その上で独自の価値を提供することが重要です。
例えば、品質、顧客体験、デザイン、ブランドイメージなど、顧客が重視する要素を強化することが、効果的な差別化につながります。
これを平たく表現すると、競合が行っていることを更に磨き上げることにつながります。
他社がやっていないことをやろう!というだけでは、差別化の検討は不十分です。
一方で、付加価値は差別化を図るための一手段ですが、それだけでも不十分です。
付加価値を提供することは顧客の関心を引くことができますが、その付加価値が顧客にとって実質的な意味を持つものでなければなりません。
これを平たく表現すると、「自分の思い込みで、クライアントが必要としていない付加価値をつけている」となります。
私の場合、「ECサイトのコンサルします」に付加価値として「数値分析と集客支援します」が当初の目論見でした。
しかし、多くのクライアントが求めていたのは「分析前のサイトの状態チェック」でした。
クライアントは自身のサイトがどういった状態かわかっていないのです。
依頼としてはアクセス解析をしたいが、データが現在取得できているかわからない。
したがって、差別化を図る際には、単に異なることをするのではなく、顧客にとって実際に価値のある特徴を見極め、それを強化することが肝心です。
これにより、競合他社との間で明確な選択肢となります。
免責
サービスの利用にあたっての制限事項や免責事項を明記し、後の誤解を避けるためにも、法的な側面からも明確にします。
特に気をつけたのが、案件途中のキャンセルです。
クライアント側都合で案件キャンセルが起こった場合を想定し、途中キャンセルはできない旨を通知しています。
システム的にはキャンセルできるが、展開するサービス内容によっては既に作業費用が発生しているため、クライアント都合のキャンセルは全額をお支払いいただきます。という注釈です。
幸い現在のところ、そういったトラブルに直面していませんが、気をつけた方がいい部分です。
依頼のキャンセルはどこからできますか? | ヘルプ | クラウドソーシング「ランサーズ」
まとめとアドバイス
ランサーズで成功するためには、自分のスキルを明確にし、それを最大限に活用することが重要です。
また、クライアントのニーズに応じて柔軟に対応し、高いクオリティのサービスを提供することが、長期的な成功につながります。
伴走型の作業支援を行うことで、クライアントとの信頼関係を築き、リピーターを獲得することも可能です。
最後に、常に学び続け、スキルを磨くことが、ランサーズでの成功を持続させる鍵です。
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