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Claude Codeでショート動画生成。実例とPCスペック――Adobe支配とAfter Effectsからの卒業

Claude Codeでローカルの制作環境を制御すると、After Effectsを使わずにショート動画を作れます。 合同会社ムジンケイカクプロでは、解説動画、人物に仕草や口パクを付ける動画、宣伝用の映像を制作しています。 映像生成に使っているPCは、GeForce RTX 3060の12GB版とRAM 32GBを搭載したWindows機です。 比較的低スペックの業務端末で作業をしています。 これは弊社の動作確認済み構成であり、すべての動画生成モデルに共通する最低スペックではありません。

以前の記事では、ClaudeからAfter Effectsを操作するMCPツールを紹介しました。 今回は、その先の話です。 After Effectsを操作する方法を考えていたら、そもそもAfter Effectsを通さずに作れる動画が増えてきました。

関連記事は、ClaudeとAfter EffectsのMCP連携ツールを紹介した記事です。

Claude Codeだけでショート動画を生成できる?

今回の制作では、Claude Codeからローカルの動画生成・音声・合成ツールを呼び出しています。 Claudeは、指示を受けて制作プログラムを動かす役割を担います。 映像の生成や音声の処理は、それぞれのツールが担当します。

ローカル動画制作とは、映像の生成や合成などを手元のPCで行う制作方法です。 ここで紹介する環境でも、Claudeの利用には外部サービスとの通信が伴います。 動画処理をローカルで行うことと、制作全体をオフラインで行うことは区別しています。

「Claudeが動画を作る」と言うと、Claudeに文章を送れば完成動画が返ってくるように聞こえるかもしれません。 今回の制作環境では、Claudeから手元のプログラムや生成環境を呼び出しています。 Claude Codeは、自然言語の指示で開発作業や定型処理を実行できるツールです。 この機能を動画制作にも使っています。 機能の説明はClaude Codeの公式リポジトリにあります。

大まかな役割は、次のように分かれます。

担当 制作での役割
人 何を伝えるかを決め、原稿や映像を確認する
Claude 制作の指示を受け、必要なプログラムの実行や修正を行う
ローカルの生成環境 映像や読み上げ音声などを作る
合成・書き出し用のプログラム 素材をまとめ、動画ファイルにする

すべての動画を、同じ作り方で処理しているわけではありません。 文字と図解で伝える動画と、人物の動きを見せる動画では、必要な処理が違います。

ローカルでショート動画を作る流れは?

制作の全体像は、原稿や素材の準備、必要な映像・音声の生成、編集と合成、完成動画の確認です。 Claudeを通じて、各工程で使うプログラムを動かします。

工程 行うこと
内容と素材の準備 伝える内容を整理し、原稿や参照画像を用意する
映像・音声の生成 動画に必要なカットや読み上げ音声を作る
編集と合成 字幕、図解、映像、音声を組み合わせる
確認と書き出し 内容と表示を確認し、用途に合う動画ファイルにする

説明中心の動画では、文字や図解が画面の中心になります。 人物を見せる動画では、表情や仕草が必要になります。 制作の目的に合わせて、使う工程を選びます。

ローカル動画生成に必要なPCスペックは?

弊社でローカル動画生成を動かしているPCは、GPUがGeForce RTX 3060の12GB版、メインメモリが32GBの構成です。 以下は、弊社の実機情報と生成記録を突き合わせた構成です(実測)。 すべての動画生成モデルに共通する最低要件を示すものではありません。

項目 弊社の実稼働環境(実測)
CPU Intel Core i5-10500(6コア・12スレッド)
GPU NVIDIA GeForce RTX 3060
GPUメモリ(VRAM) 12GB
メインメモリ(RAM) 32GB
ストレージ SSDを使用
OS Windows 11

この構成で、手元の環境に導入したモデルによる短い動画の生成を確認しています。 ただし、動作確認にはモデルに合わせた設定を含みます。 同じPCを用意すれば、どのモデルでもそのまま動くという意味ではありません。

購入や増設を考えるなら、まず使いたい動画生成モデルの対応環境を確認する必要があります。 GPUのVRAMと、PCのメインメモリは別の容量です。 「メモリ32GBのPC」という情報だけでは、動画生成に使えるか判断できません。

保存容量も、モデルのデータと制作素材の両方に必要です。 試作カットや中間ファイルを残すと、その分だけ使用量が増えます。 必要な空き容量は、導入するモデルと保存する動画の量によって変わります。

原稿・図解・既存素材を組み合わせる制作と、映像そのものをAIで生成する制作では、必要な処理能力も異なります。 ここに挙げたPCは、映像生成まで行う場合の実例として見てください。 必要なスペックを決めるには、どこまでを手元のPCで処理するかを先に決めることになります。

実例1 書籍や記事の内容を解説するショート動画

文章をもとに、字幕・図解・ナレーションを組み合わせた動画を作っています。 マーケティング心理学の解説や、サイト改善のノウハウが制作対象です。

制作した解説動画は、マーケティングビデオでご覧いただけます。

この種類の動画で大事なのは、映像を派手にすることより、説明の順序です。 原稿のどこを一つの話題として扱うか。 何を図で見せるか。 視聴者が字幕を読み終える時間があるか。 そうした判断が、動画の分かりやすさを左右します。

制作環境では、画面素材と読み上げ音声を使って動画を組み立てます。 同じシリーズの体裁を保ちながら、扱う内容を変えられる形です。 毎回、編集画面に素材を並べ直す作業を減らせます。

ただし、原稿の意味を確認する作業は残ります。 短くするために条件を削ると、元の説明と違う話になってしまう。 動画が出力できたことと、正しく伝わることは別に確認しています。

実例2 人物画像に仕草や口パクを付ける

人物の静止画をもとに、仕草や発話に合わせた口の動きを付ける制作も行っています。 解説役の人物を画面に出したい場面で使う方法です。

人物が動けば、それだけで自然に見えるわけではありません。 顔つきが変わったり、手の形が崩れたりすると、説明よりも違和感が目立ちます。 声と口の動きが合っているかも、見る側には気になるところです。

ここでは、人物の動きと発話の見え方を確認します。 元の人物らしさを保てているか。 話の内容に対して動きが大きすぎないか。 字幕と顔のどちらを見ればよいか迷う画面になっていないか。 生成できることに加えて、説明役として使えるかを考えています。

これは、原稿と図解で構成する動画とは異なる制作です。 人物が必要な場面に使い、図のほうが伝わる場面では図を使う。 何でも人物に話させる必要はないんですよね。

実例3 宣伝用の映像と動くテロップ

宣伝動画では、短い生成カットや、文字が動くテロップも制作しています。 サービスを説明する場面と、印象を伝える場面では、映像に求める役割が違います。

生成した映像がきれいでも、何の宣伝なのか分からなければ困ります。 一方、説明文を全部画面に載せると、読むだけで終わってしまう。 映像で見せる内容と、文字で伝える内容を整理する必要があります。

手元の制作環境には、Webの表現技術を使って動く文字を作る仕組みもあります。 作ったテロップを、既存の動画に重ねることができます。 動く文字のために、毎回After Effectsを開く必要はありません。

ただし、短いカットができた段階と、宣伝動画として完成した段階は分けています。 カット同士がつながるか。 文字を読めるか。 伝えたいサービスと映像が合っているか。 素材の生成後にも、確認することがあります。

After Effectsの代替としてどこまで使える?

弊社では、解説動画の組み立て、人物画像を動かす処理、宣伝用カットやテロップの制作に、After Effectsを通さない方法を使っています。 以前の記事で紹介したAE向けMCP連携とは、操作する対象が異なります。

比較する点 After EffectsをMCPで操作する方法 今回のローカル制作
制御する対象 After Effects内のコンポジションやレイヤー 生成・合成用のプログラムと素材ファイル
After Effectsの利用 必要 紹介した制作処理では使わない
制作環境の考え方 AEプロジェクト内の編集を自動化する 動画の用途ごとに生成・合成処理を組み合わせる

既存のAEプロジェクトを編集したい場合は、AE向けの連携が検討対象になります。 原稿や画像から新しくショート動画を作る場合は、今回のように別の制作環境を組む選択肢があります。

今回の制作では、映像生成と合成を担う道具を組み合わせています。 たとえばComfyUIは、画像や動画などの生成処理を組める環境です。 ローカルでの実行や、外部プログラムからの連携に対応しています。 詳しくはComfyUIの公式リポジトリで説明されています。

動画や音声の処理には、FFmpegも使っています。 FFmpegは、映像・音声・字幕などを扱うツール群です。 機能の概要はFFmpegの公式リポジトリにあります。

道具を分けると、作りたい動画に合わせて制作環境を選べます。 説明中心の動画なら、文字と図解の読みやすさに力を使う。 人物が必要なら、人物の見え方を調整する。 同じ形式で繰り返す部分は、プログラムに任せる。

今回の「Adobe支配からの卒業」は、そういう意味です。 動画を作るたびに、Adobe製品を中心とした工程を前提にしなくてよくなった。 少なくとも、弊社で作っている種類のショート動画には、その選択肢ができました。

ローカル動画制作の費用と確認作業は?

ローカル動画制作では、PCの費用に加え、Claudeなど利用するサービスの料金や制作環境を保守する手間も考える必要があります。 必要な処理能力は、生成する映像の条件によって変わります。 生成に失敗すれば、原因を調べる作業も発生します。 ソフトの操作を減らした分だけ、別の管理が必要になる面もあります。

After Effectsで行う編集や演出を、今回の仕組みですべて置き換えられると検証したわけでもありません。 用途が変われば、適した道具も変わります。 制作費や所要時間も、動画の内容とPCの構成によって変わるため、一律の数字は出せません。

この記事では、制作環境の概要までにとどめます。 モデルの組み合わせ、設定値、プロンプト、処理をつなぐ具体的な手順は公開しません。

ClaudeでAfter Effectsを操作するところから、Claudeで動画制作そのものを制御するところへ。 弊社のローカル制作は、その方向に進んでいます。 作りたい動画に合わせて、編集ソフトへの依存を減らしていく考え方です。

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