BASE(ベイス)で売れない3つの理由|コンサル実例から人気ショップを作るコツを徹底ガイドから派生したマーケティングプランの作成まとめです。
課題(例)
広告費をかけても売上が出てこない。広告媒体を各種試したがどれも効果がない。
原因
- 競合分析の不足
- 広告費の高騰
- マイクロコピーの不足
- 広告クリエイティブのABテスト不足
- 広告関連のアルゴリズム理解の不足
- 各原因究明に対する人員や作業工数の不足
解決策
- 競合分析の不足
SEOツールを使った競合分析を応用する - 広告費の高騰
少ない広告費でも効果が出るように、キーワード広告や広告媒体選定基準から見直す - マイクロコピーの不足
強みや弱みを書き出し、ユーザー目線のシンプルなコピーのストックを多数作っておく - 広告クリエイティブのABテスト不足
正しいABテストの理解から - 広告関連のアルゴリズム理解の不足
各広告媒体を解説した資料や公式のアナウンスには一通り目を通しておく
その上で成功事例や失敗事例を学ぶ - 各原因究明に対する人員や作業工数の不足
外注の模索の前に、自分たちでできることをやりきる
実践マーケティングプラン
マーケティングとは、販売に至るまでのプロセス全体を指していると思います。
宣伝だけを切り取って考えると、一貫性のない販売プロセスが出来上がります。
挙げ句に思ったように売れないとなります。
パレートの法則を拡張した64:4の法則に従えば、ECサイト(ネットショップ)の4%の課題が改善できれば、抱える課題全体の64%を改善できます。
時間のないECサイト(ネットショップ)オーナーには、20%の労力で80%の売上を作るより現実的でしょう。
思わず納得!ビジネスパーソンなら知っておくべき「ビジネスの法則」15選 | リクナビNEXTジャーナル
この4%の内訳さえわかれば、ECサイト(ネットショップ)改善は大きく前進しそうですね。
ここからはあなただけの4%を見つけながら、マーケティングプランを練り直していきましょう。
Webマーケティングを未経験から始めるための速習ガイドでもマーケティングについてまとめているので、あとで見てみてください。
マーケティングと「シャイニーオブジェクト症候群」
どのECサイト(ネットショップ)のオーナーもかかってしまう病気。
「シャイニーオブジェクト症候群」をご存知ですか?
最先端の調査研究や他社の輝かしい成功事例を聞きつけると、儲かりそうなビジネスチャンスと見て手当たり次第に導入したくなること
この重症患者を見る度に、サポートするやる気が湧いてきます。
あなたもシャイニーオブジェクト症候群?
まったく「シャイニーオブジェクト症候群」とはうまく表現したものだと思いました。
弊社でサポートをしはじめると、ECサイト(ネットショップ)の多くはあらゆることに手を出しています。
Instagram Facebook Google広告 LINE公式 アフィリエイト出稿 LP制作 DM…
「これが良さそうだからやってみたが成果が出ない」
「良いということを聞いたからやってみたが、全然売上が上がらない。コツがあるのか?」
これで時間がないのは当たり前ですね。
ひとつひとつの成果の検討もできるわけがありません。
ですが、やっている本人は全力です。
間違いに気がつきません。
「いろいろとやられていますが、どれかひとつを先に伸ばしませんか?選択と集中という言葉もございます。」
この一言でハッとする経営者の方もいらっしゃいます。
自分を俯瞰で見ることができる人はそうそういらっしゃらないのですから、無理もありません。
「やるだけでなくやめる」
それが良いマーケティングプランの条件に入ってきます。
マーケティングの戦略と戦術の違い
マーケティング戦略とはいいますが、マーケティング戦術とはいいません。
戦略は、事前に立案するもので全体を表します。
戦術は、戦略の中でどうしていくかの具体的な術です。
マーケティングとは、販売プロセスであると書きました。
戦略として全体感を持って取り組むべきもの、がマーケティングです。
その中で、戦術だけを進化させようとするECサイト(ネットショップ)オーナーは失敗します。
シャイニーオブジェクト症候群にかかっているからです。
その場その場でいいと見聞きした戦術を試しては次にいく。
マーケティング戦略という全体感がないまま、戦績の良いと聞いた戦術を無闇に取り入れていくのは危険です。
俯瞰で物を見る大切さがあります。
何故あなたから買う必要があるのか?
売上に悩むECサイト(ネットショップ)オーナーで、いきなりこれを聞かれて答えられる人はいません。
ここであるECサイト(ネットショップ)の商品を見てみましょう。
「商品は他とショップと同じ」
「値段も業界最安値ではない」
「商品点数も少ない」
これではなんの特徴もありませんね。
しかし、ECサイト(ネットショップ)のほとんどは上記に当てはまります。
ロクな分析もしないで売れているショップもあるわけで、売れる売れないの4%は他にありそうです。
サイトコンセプトを考える
例えば、あなたのECサイト(ネットショップ)のコンセプトはなんでしょうか?
既にあるのでしょうけども、一旦再考を促したいです。
強力なコンセプトがあるなら、あなたの考え方に共感した顧客は「あなたから商品を買う理由」を認識してくれそうです。
弊社のコンセプトは「孤独に悩むIT担当者に寄り添う」です。
コンセプトはニッチに
弊社では、ECサイト(ネットショップ)オーナーにターゲット像であるペルソナを考えてほしいという話をします。
20代女性と60代男性の両方に響くコンセプトを、私は思いつかないからです。
コンセプトを作っていく際に、ターゲットの範囲を絞ることで、強い訴求力を持ったメッセージを作ることができます。
想定した顧客に対し、顧客のニーズにあったコンセプトであれば、興味を持ってもらえそうですよね。
このコンセプトがECサイト(ネットショップ)の表紙を飾ってくれるなら、どんな広告にも優る効果があるはずです。
顧客の立ち位置
コンセプトを決める際に、どこの誰にそのコンセプトに共感してほしいのかを明確にしましょう。
潜在顧客か、見込み客か、既存顧客か?
どこにマーケティングの焦点を絞っていくべきでしょうか?
顧客のペルソナを考えることは、顧客の立ち位置に合わせたマーケティングを考えることでもあります。
全くあなたのECサイト(ネットショップ)が知られていないなら、知ってもらうことから考えるべきです。
ECサイト(ネットショップ)にきてくれたが、何も買わないでいる見込み客なら、あなたから買う理由を作ってあげるべきです。
既に顧客になってくれたのなら、あなたからまた買いたいと思わせる理由を作ってあげるべきです。
顧客や自分の立ち位置に合わせたマーケティングの段階があります。
価格は問題にならない
BASEショップやその他ショップで売れない原因は価格だと考えてしまうと、何もアイデアは出てきません。
例えば業界最安値をコンセプトにすると、わかりやすいコンセプトではあるものの、多く人はそれを実行できません。
大手のECサイト(Amazon・楽天市場)の安さに負けるからです。
しかし、安く感じさせることはできます。
安く感じることと実際に安いことは、似て非なるものです。
専門的なサービスは何でも屋でいるよりもはるかに高く売ることができる。
…中略…
あなたの市場が解決策を求めているもの、気前よくお金を払ってもらえそうなものを1つ見つけ出そう
コンセプトの単純さを追求
弊社では、ストレートに顧客に伝わるコンセプトがいいのでは?と提案しています。
例として、抽象的な「旅がテーマのお店です」だと、大手の雰囲気を感じます。
「旅を楽しみ、人生を楽しむモノづくり」とは、LOUIS VUITTON(LVMH社)のコンセプトです。
このコンセプトは素敵なメッセージではあるものの、顧客は直接的な利益を感じません。
雰囲気がよく、ブランディングとしてのメッセージ性を感じます。
大手の戦略は大手だからできるのです。
まだあなたが業界の大手でないならば、確実に実行できる戦略を採用するべきです。
「一生アフターサポート」というような、ストレートなコンセプトは顧客に伝わりやすいです。
コンセプトというと、キャッチコピーのようなものを考えると思います。
セールスコピーでもいいのです。
特にECサイト(ネットショップ)が飽和状態の中では、顧客のメリットにフォーカスしたコンセプトは有効です。
偶然によるマーケティングと必然によるマーケティング
あなたの広告から売上が出た。
それは必然でしょうか?
- 会社名
- 会社ロゴ
- 提供するサービスの羅列
- 最高の品質、最高のサービス、最もお得な価格、といった主張
- 「無料見積もり」の提案
- 詳細な連絡先
基本的に必要最低限の情報しかない。これで彼らは、自社の製品またはサービスを今すぐ必要としているプロスペクト(潜在顧客)が、たまたま広告を見てアクションを起こしてくれることを期待して祈るのだ。私はこれを「偶然によるマーケティング」と呼んでいる。
たくさんの広告費を要求してくる広告代理店があります。
広告出稿の作業を代行してくれて、ECサイト(ネットショップ)オーナーは助かると思います。
しかし、広告という性質上、お金をかければ売れます。
当たり前ですが、売れるまで広告すればいいのです。
ところがお店のコンセプトがしっかりしていると、無駄な広告費用が減ります。
訴求力の強いメッセージを、潜在顧客や見込み客に伝えることができるのです。
広告は関心と成果に分かれる
ショップの認知度を上げることと、商品を直接売ることは明らかに性質が違います。
広告では、何かを直接販売しようとするのではなく、プロスペクトが自ら手を挙げて関心を示すように促そう。
個人的には広告内で直接販売しようとしてもいいと思っています。
顧客に明らかにメリットがあると示せることが条件で。
「どう考えても安い」「どう考えても得だ」となれば、直接的な販売でいいと思います。
むしろ、回りくどい説明はいらないです。
どのケースでもやるべきなのは、顧客にどう動いてほしいか呼びかけることです。
×セールに参加してほしい
○セールに参加してイチオシ商品は最低でも買ってみてほしい。
顧客はお願いしないとやってくれません。
お願いして、やっとやってくれるかもしれない状態になります。
多すぎる要求はNG
良い文章を作成する方法に、一文一義というのがあります。
一文の中にあれこれと要素を含むと、意味が不明になるということです。
×セールに参加してお店を覚えてもらって、更に商品もいくつか買ってもらいたいのでよろしく!
こんなニュアンスの広告は実際にたくさんあります。
○この夏のイチオシ商品最大8割引セール開催中~30日まで。今すぐアクセス!
上記はセールの話だけです。
更にとりあえずアクセスしてほしいとお願いしています。
アクセスしてもらえば、顧客のニーズに合致した商品を提供できる体制があるからです。
あれこれと広告内で説明すると、訴求力がガタ落ちします。
あなたのECサイト(ネットショップ)のUSPは何?
USPとはショップ独自の強みですね。
あなたのBASEショップに強みを作りましょう。
そこで何故を5回繰り返せが登場します。
ひとつの思考方法です。
「何故、あなたのECサイト(ネットショップ)で顧客は買う必要があるのか?」です。
多くの小企業には、これといった存在理由がない。会社のWebサイトやその他のマーケティング資料から会社名とロゴを取り除いたら、どの会社のものかわからなくなってしまう。
…中略…
ユニークセリングプロポジション(USP:他社にはない独自のウリ)を作成する必要がある。
安易すぎる低価格路線
ここでの多くの間違いは低価格だけがウリであることです。
低価格での勝負ができるのは、資金力がある場合です。
大量仕入れで仕入れ値を抑える際、物を仕入れたら倉庫に置き、倉庫から発送しなければなりませんから諸経費もアップします。
ここで自分のECサイト(ネットショップ)が置かれたポジションを間違えてしまうと、低価格を打ち出したものの、結局は他の大手ECサイト(ネットショップ)より高いという状況になります。
勝負になりません。
単価を上げるための作業
資金力がない場合はどうすればいいのでしょうか。
限られた資金で効率的に売上高を作るなら、単価アップをおすすめします。
「価格を上げたら売れない」とおっしゃるオーナー様もいらっしゃいます。
売上と経費を見せていただくと、安く売ってボランティア状態。
儲けが出ないだけでなく、挙げ句マイナスなことも多々あります。
これなら売っても意味がない。
あなたのECサイト(ネットショップ)で扱う商品が、Amazonで似た商品があり価格が同じだった場合は考えましたか?
どちらで買う人が多いのでしょうか?
Amazonや楽天にできないことをやるべきです。
単価を上げるために、アフターサービスを拡充するのもいいでしょう。
商品説明が詳細で、購入に迷わない情報が整備されているのもいいですね。
USP作りに手間をかけることで、資金力が少ない場合を補えるのです。
最終的に単価を上げても、ショップのファンでき売れるようになります。
量産される誤ったUSP
しかし、顧客の側に立つのは難しいことです。
顧客が何を求めているのか理解するまでには、やや時間がかかるのです。
顧客自身も認識していないニーズも存在しているからです。
USPを作成する際によく間違えるのが、「品質」や「すばらしいサービス」を自社のUSPとすることだ。
それについては間違っている点が2つある。
- 品質やすばらしいサービスは、期待されるものであり、まっとうなビジネスでは当たり前のこと-つまり独自のものではない
- 人々が品質やすばらしいサービスに気付くのは、購入した後だ。優れたUSPは、購入を決定する前にプロスペクトを惹きつけるように作られている
顧客目線に立つ簡単な方法
実際に自分の20代の頃を思い出すと、自分の店ばかりをアピールしてしまっていました。
競合他社がまるで存在しないかのような振る舞いです。
うちの店いいでしょ!という感覚だけでプロジェクトを進行する愚かさがありました。
潜在顧客の気持ちになるというのは思いの外難しく、若かりし頃の私は「自分で作ったお店を利用しない人」でした。
実際に自分の担当するECサイト(ネットショップ)を利用しないので、利用者の気持ちがわかりません。
どこが不便かというのは、ECサイト(ネットショップ)運営者の目線でしか見ていませんでした。
ただ単に、自分のECサイト(ネットショップ)を利用するところからはじめればよかったのです。
それすらできないなら、ECサイト(ネットショップ)の改善点の何がわかるというのでしょうか。
潜在顧客の気持ち
顧客があなたの扱う商品を買ったとして、どんな成果が得られるのでしょうか?
時計を買う時に、チプカシ(チープカシオ)を買う人と、フランク・ミューラーを買う人と、フランク三浦を買う人は、それぞれ別の期待を持って商品を購入しているはずです。
チプカシは、装飾が少なく気取らないデザインです。
よそ行きで気取った恰好はしたくないのでしょう。
フランク・ミューラーは、かなり派手なデザインです。
購入したというステータスと満足感を得たいのでしょう。
フランク三浦はユニークなデザインです。
他人とはちょっと違ったおしゃれを楽しみたいのかもしれません。
このように顧客は商品を買うのと同時に、その後の体験を買っているともいえます。
キリンフリーというノンアルコール飲料を題材に、マーケティング担当者のあるべき姿や、努力しなければならない点、具体的な施策が紹介されています。
ニーズの発見
「ビールを病気で飲めなくなった人が、久しぶりにビールを飲んだ気分になれた」という感謝の手紙からのニーズの発見までの流れは一読の価値があります。
ここで紹介されている例とそこに含まれるメッセージは、私の経験にも合致するところで、非常に強く心に響く点があります。
CD Babyの例
では、ここで引用させていただこうと思います。
退屈を非凡に変える例の要約です。
CD BabyというECサイト(ネットショップ)は、購入確認メールの内容から、顧客の購入体験を非凡なものにしました。
- お客様のCDは、滅菌済みの汚染のない手袋を使ってCD Babyの棚からそっと取り出され、サテンのクッションの上に置かれました。
- …中略…
- CD Babyでのショッピングが至福の時となりましたら幸いです。私どもにとっては言うまでもありません。お客様の写真は、「カスタマー・オブ・ザ・イヤー」として弊社の壁に飾られております。弊社一同、疲労困憊しておりますが、CDBABY.comのまたのご利用を首を長くしてお待ちしております!!
顧客の悩みを解消する
顧客の気持ちを考えると、あなたの商品を購入することで、顧客は悩みから解消されたいようです。
これが理想であることがわかってきました。
彼らが必要としているのは、機能やメリットではなく、悩みの解消だ。
SEOライターとしてWebライティングをサポートしていると、SEO対策は検索ユーザーの悩みを知ることから始まります。
誰しも悩んでいます。
「なんか買い物したいけど、何を買えばいいかわからない。」
そんな悩みすらあるのです。
ここは弊社のコンテンツSEOの記事も見て参考にしてあげてください。
マーケティングの4%とは?
マーケティングでサイト全体に影響を与える4%とは、以下のようなことだと結論づけます。
- やるだけでなくやめる
- コンセプトはストレートにメリットを伝える
- 独自のウリは顧客体験を想像することで生まれる
- あなたの商品が顧客の悩みを解消できることを伝えよう
ECサイト(ネットショップ)サイト改善マニュアル
以下記事は、ECサイト(ネットショップ)サイト改善マニュアルから派生した記事になります。
CVR改善・集客改善に役立つ内容になっていますので、弊社へのご相談前に内容を確認してみてくださいませ。
- サイト改善コンサルにあたっての事前説明
- 各ショップ共通アドバイス
- ECサイトの運営課題の解決方法|オンラインツールを使ったサイト改善
- 競合分析でわかるWebサイト改善
- 売れないショップを作らないためのサイト改善チェックシート
- 売れないネットショップのサイト改善|実例からのよくある質問と解答
- BASE(base ベイス)で売れない3つの理由|人気ネットショップを作る徹底ガイド
- BASEでGoogle検索にインデックスされない時の対策例
- ランディングページ制作と改善のノウハウ
- 売れないショップを作らないためのサイト改善チェックシート
- 売れないネットショップのサイト改善|実例からのよくある質問と解答
注)当ページは、コンサル契約時にご説明している内容になります
コンサル契約時や契約後をイメージいただき、読み進めてください。
著者の紹介
合同会社ムジンケイカクプロ代表
クライアント様からはムジンと呼ばれています。
フリーランスとしては20年くらいIT業界をウロウロしています。
ネットショップ改善や作業支援、業務改善やマーケティングに関わるお仕事を請け負っています。
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